子供の頃、父親と一緒に映画を観ることがよくありました。時々、映画を観終わった後で父がおもむろに「これ前に観たわ」と呟くことがあったのですが、その度に「そんなん絶対ありえへん」と思っていました。ところが、最近は似たようなシチュエーションを自身で体験しており、あぁこれだったのか…と思い至っております。ということで、読んだ本や観た映画は極力レビューの残しておこうと思った次第です。前置き終わり。
書籍「銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎」を読了。なぜ、現代の社会では国や地域によって発展の度合いが異なるのか?なぜアフリカや東南アジアの国々が覇権を取ることがなく、欧米諸国が隆盛を極めているのか?それらの問いに対して「環境」が如何に文明に影響を与えたのかを解き明かしながら、1万3000年の歴史を400ページに詰め込んだ大作です。文明の曙から現代まで凄まじい筆致で書ききった「サピエンス全史」に感銘を受けた経験があるので、ついついそちらと比べてしまいますが、全史は本著の17年後に執筆されたものと考えると凄さを感じます。
タイトルは少し歴史をかじった人ならピンと来ると思いますが、「大航海時代」に世界各国を侵略したヨーロッパ人が持ち込んだ「道具」であります。最近コロンブスをネタにしたMVを作った某人気バンドが炎上していましたが、本著を先に読んでいなかったであろうことが非常に悔やまれます。
本著の要点をA4サイズの原稿用紙1枚にまとめることはたやすいのですが、そこから得た情報と、本著を隅から隅まで読了した後に得られるものは雲泥の差があると思います。なぜなら本筋から展開される枝葉の部分にも大きな気付きが散りばめられており、それらをいちいち「ほ〜」と感心しながら読めるからです。例えばある時期までは文明のトップランナーの座が揺ぎなかった中国が、なぜ近代に入るまえに急にペースダウンして欧米の後塵を拝したのか?など。ネタバレはしませんが、なんとも納得の理由です。
歴史が好きな人にはオススメ。





